サツマイモの郷土菓子

私、サツマイモが大好きです。
だから、サツマイモを使った郷土菓子にはめっぽう弱いんです。

今回は、サツマイモを使った郷土菓子を集めてみました。

九州在住なので、九州多めになっちゃったけど、他の地域の郷土菓子ももっと探していきたいです。

 

サツマイモは、1600年頃、中国福建から琉球に入り、その後、琉球から薩摩に伝わりました。
江戸時代後期の江戸を中心に焼き芋が販売されて人気となり、それまでの飢饉の備蓄食料としての位置づけから嗜好品としても用いられるようになりました。

2021年生産量は、1位鹿児島、2位茨城、3位千葉です。

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秋田

あげいも

輪切りのさつまいもが入ったアメリカンドックみたいな揚げ菓子。

茨城

干しいも【ひたちひなか】

サツマイモを蒸して乾燥させたもの。

発祥は静岡県御前崎市といわれています。
遭難した薩摩の船を助けたのがきっかけ。
1824年、栗林庄蔵が煮切干での製造に成功。
1892年頃、大庭林蔵と稲垣甚七が蒸切干の製法を実用化。
その後、保存食として全国各地に広まりました。

現在、干しいもの9割は、茨城県で生産されています。
生産が始まったのは、明治時代後期。
茨城県のサツマイモ生産量は、全国2位(2018年)で約22%を占めます。

 

大丸屋で干しいも(紅はるか)

店名 大丸屋
住所 茨城県ひたちなか市釈迦町18-38
創業 明治30年

ひたちなか市には、ほしいも神社 があります。

令和に入って創建された新しい神社。
「ホシイモノ(欲しいもの)は総て手に入る」とういう願いが込められている。

 

愛知

鬼まんじゅう

吉芋(名古屋)

角切りのサツマイモと小麦粉等を原材料とし、蒸しあげたもの。
一般の饅頭や中華まんよりも生地の粘りが強く、生地の表面に光沢があります。

家庭料理が発祥。
昭和30~40年代の高度経済成長期、農家において腹持ちの良い安価なおやつとして親しまれていました。

 

《 行ってみたいお店 》

店名 梅花堂
住所 愛知県名古屋市千種区末盛通1-6-2
創業 1929年(昭和4年)
昭和30年代以後には鬼まんじゅうの製造販売を開始
毎月21日の弘法大師(空海)の縁日の門前菓子として定着

三重

きんこ

志摩地方で古くより作られてきた干しいも。
「きんこ」という呼び名は 干しナマコ「金ん子」からきています。
海女や漁師のミネラル源として親しまれてきました。

 

《 行ってみたいお店 》

店名 きんこ芋工房 上田商店
住所 三重県志摩市阿児町安乗1076-2
創業 1954(昭和29)年
煮切り干し製法で製造

和歌山

いももち

餅米とサツマイモを共に蒸し、つく。
主食として食べられていたものだが、現在は、餡を入れたり、おやつとして食べられています。

主な伝承地域は、南部。
熊野灘沿いの地域は、稲作に適した平地が少なく、サツマイモと麦の栽培が盛んでした。

江戸時代、藩の利益を守るためにサツマイモの苗木や栽培方法を外部に出すことは禁じられており、外部の人間が持ち帰ることは容易ではない中、持ち帰った植松弥助は、没後その功績を讃えられ、明治時代に和歌山県知事から表彰されました。

道の駅などで購入可。

山口

かいもち

餅とサツマイモを一緒に煮て、よくこねて丸める。
砂糖やヨモギを入れたり、きな粉をまぶしたりします。

山口県周防大島や香川県の郷土菓子。

 

高知

芋けんぴ

サツマイモを棒状に切って油で揚げ、砂糖をからめたもの。
サツマイモと砂糖と油だけで作るシンプルなお菓子。

高知では、江戸の昔から小麦粉を棒状に焼き固めて作った干菓子を「けんぴ」と言います。
他県では「芋かりんとう」と呼ばれています。

2大メーカーは、澁谷食品と南国製菓。

高知を旅行しててびっくりしたけど、道の駅やお土産屋さんには、ホームセンターの肥料売り場みたいに芋けんぴの大袋が積み重ねられていた。
キケーーーーーーーーーーーンッ!
食べだしたら止まらないのに、そんな大量に…((( ;゚Д゚)))

 

芋屋金次郎の揚げたて芋けんぴ。美味♡♡♡

店名 芋屋金次郎 日高本店(澁谷食品)
住所 高知県高岡郡日高村本郷573-1
創業 1952年(昭和27年)

 

いもべらあずき

ゆでべらと小豆を甘く煮た伊野町の郷土菓子。
サツマイモを丸ごとじっくり煮、そのまま干し、周りが乾いてきたら輪切りにしたもの。
さらに干したものを「ゆでべら」や「煮べら」と呼びます。
ねっとりとした食感と、ほくほくとした素朴な甘さが特徴で、そのままでもいいが、少しあぶって食べるとまた格別らしいです。

徳島

いも餅

徳島県は、サツマイモ生産量は全国5位。
有名なのはなると金時。

南九州の郷土菓子、ねりくりに似てる。

ふじや(つるぎ町)

大分

石垣もち

殿畑双葉堂(中津市)

 

道の駅やよい(佐伯市)

小さく切ったサツマイモに、小麦粉、水を入れてこね、適当な大きさに丸めたて蒸します。

昔の人が農作業の合間に食べるためにつくられていたおやつ。
芋を切りこむから「きりこみもち」、芋をこねるから「こねこみもち」など、地域によって名前や由来が異なります。

道の駅や和菓子店、様々なところで目にします。

しんちょき餅

道の駅やよい(佐伯市)

蒸したサツマイモをつぶしたものに小麦粉、塩を混ぜてこね、丸く形を整えて蒸したもの。
昔は、サツマイモをつぶした餡だったが、次第に小倉餡を入れるようになりました。
津久見市・佐伯市中心に県南に伝わるおやつ。

道の駅やよい(佐伯市)で見つけました。

長崎

かんころ餅

直売所よかところ(西海市)

日之出まんじゅう店(長崎市)

サツマイモを薄く切り、天日で干した「かんころ」と餅を蒸してついたもの。

昔、もち米はとても高価な物でした。
かんころを混ぜて作ると量が増えてみんなで沢山食べられるからと先人の知恵で作られました。

直売所、スーパー、至る所で売っていました。

熊本

こっぱ餅【天草】

宝餅本舗

煮干したサツマイモに、もち米と上白糖を加えたお餅。

天草地方の郷土菓子。
農家の保存食として、また親類・知人への土産として各家庭で作られていました。

直売所、スーパー、至る所で売っていました。

 

宝餅本舗

食べた感想としては、長崎のかんころ餅と熊本とこっぱ餅は同じ。
出来立てをそのまま食べるのもいいけど、固くなったものをスライスしてフライパンやトースターで焼くとさらに美味しい。
すっごい柔らかくなって、香ばしい。
干した芋を使っているから、芋の味が濃厚。
すっごい好きなお菓子の一つ(二つ?)です。

 

いきなり団子

くま純(熊本市)

コーヤ万十(合志市)

輪切りにしたサツマイモと小豆餡を餅、または小麦粉を練って平たく伸ばした生地で包み、蒸したもの。
一般家庭において伝統的に作られ続けてきました。

専門店も多いし、スーパーや道の駅・直売所でも見かけます。

鹿児島

ねったぼ・ねりくり・いも餅【宮崎・鹿児島】

綾手づくりほんものセンター(宮崎県綾町)

昔はお正月の餅をつくときに、最後の一くぼ(もち米一臼分)に、煮たサツマイモを入れて搗きあげていたらしいです。
多分、今は、残ったお正月のお餅を切って、さつまいもと茹でて、潰して作るところのほうが多いのではないかな?

主食の代わりや農家の間食として食されてきました。

道の駅・直売所でも見かけます。

 

いももち天ぷら【奄美大島】

奄美では、行事ごとがあると必ず出される昔ながらの郷土菓子。

蒸したサツマイモを潰して、団子粉、砂糖、塩、水を混ぜ合わせ、油で揚げるたもの。

似たようなお菓子を鹿児島や宮崎南部で食べたけど、めちゃうま。
本場でも食べてみたいです。