農山漁村の郷土料理百選_東北

農林水産省選定の「農山漁村の郷土料理百選」、東北6県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)から選ばれた料理です。

「農山漁村の郷土料理百選」では、食育研究家などをふくむ8名が、約3000品の中から各県2、3品を選んでいます。

料理説明の引用:農山漁村の郷土料理百選 選定料理一覧

青森

いちご煮

ウニとアワビの塩味の吸い物。

 お椀に盛られたウニの卵巣がだし汁とあわさる事でみずみずしく映え、「朝露のなかの野いちごのようだ」と称された事から「いちご煮」と名付けられました。

発祥は太平洋の豊かな海を背景にウニとアワビがよくとれた八戸市を中心とする県南地方の漁師料理と言われ、漁家の間では古くから日常的に食されていたといわれます。

ウニかぁ、高そうだなぁ、と思っていたら、八戸の館鼻岸壁朝市でお安く食べられるという情報が。
ありました、ありました、しかも、いちご煮の汁で炊きこんだごはんとセットで550円!(2023年10月時点)
さすがにアワビは入ってませんでしたが、口にしたとたん口の中海!

館鼻岸壁朝市には他にもたくさんの郷土料理、郷土菓子があってとってもとっても楽しかったです。

【青森】館鼻岸壁朝市(たてはながんぺきあさいち)
館鼻岸壁朝市は、青森県八戸市で日曜日の朝だけ開催されている日本最大級の朝市です。出店は主に飲食店、青森の郷土料理やご当地グルメに興味がある人にとっては涎が止まりません。朝市で食べたもの一人で参加して、...

せんべい汁

 鶏肉などでだしを取ったスープにごぼうやにんじん、きのこなどの旬の食材を入れ、しょうゆで煮立てたものに南部せんべいを割り入れた鍋料理。せんべいは鍋専用の溶けにくいものを用います。だしの色とうまみがたっぷりと染み入った南部煎餅の麸のような食感と歯ごたえが人気。

発祥は諸説様々ですが、江戸時代から作られているものだといわれます。

汁物にせんべい?!と思ったけど、しっかり汁を吸った、芯のあるお麩みたいなふにゃふにゃせんべいの食感がなんとも言えず美味しかったです。

みなと食堂(八戸市)

 

郷土菓子 南部せんべい

岩手

未)わんこそば

お給仕さんの「じゃんじゃん!どんどん!」の掛け声とともに、ひと口大のそばがお椀に入り、食べ終わると次のそばがお椀に投げこまれ、満腹になるまで味わいます。

古くは遠方からの客人を、そばでもてなす「そば振る舞い」の風習があり、ゆでたてを提供するための工夫として小さなお椀を用いた「おかわり」の作法がうまれました。

とっても興味はあるんだけど、オバチャン、ザル1枚でお腹十分なので元取れる気がせず、1人で食べてもあまり楽しくなさそうだったのであきらめました。

ひっつみ

小麦粉をこねて薄く伸ばしたものを手でちぎり、お鍋の中で季節の野菜とともにだしで煮込む料理。具やだしは季節によって様々であり、川魚や川のカニ、鶏肉、きのこなどを用います。

名の由来は、「手で引きちぎる」事を方言で「ひっつむ」と言うことから名付けられました。「ひっつみ」は、地域によって「とってなげ」、「はっと」、「きりばっと」とも呼ばれます。

 

宮沢賢治童話村(花巻市)の屋台で見つけたのですが、屋台が出ていたのはGWだったからかもしれません。
野外ステージで岩手の伝統舞踊「鹿踊(ししおどり)」も見ることができました。

九州南部のだご汁に似てると思いました。

宮城

ずんだ餅

ずんだとは枝豆で作られる緑色の餡を指します。ゆでた枝豆の甘皮をとりのぞき、すり鉢でつぶしたものに砂糖を加え、塩と水で味を調えたものです。それをつきたての餅にからめた郷土菓子。

ずんだ茶寮

ずんだシェイクも美味。

 

はらこ飯

 鮭の煮汁で炊いたご飯の上に、鮭とイクラをのせ、刻みのりなどを添えて食べる鮭の親子丼です。

鮭の漁が盛んだった亘理荒浜地方の漁師が考案したと伝わります。

せっかくなので発祥の地、亘理町ではらこ飯。

あら浜(亘理町)

秋田

きりたんぽ鍋

 うるち米を潰し木の棒に巻きつけてちくわ状に焼きあげたものを、地鶏やごぼう、きのこ、ねぎなどと共に、鶏ガラのだし汁で煮込む鍋料理です。
・・・
きりたんぽ発祥の地と伝わる秋田県北部の大館や鹿角地域周辺では、新米収穫後にきりたんぽ鍋を囲み、農作業の労をねぎらう習慣が現在も続いています。

比内や(大館市)

秋田に行ったら絶対食べようと思っていたきりたんぽ鍋。
せっかく比内地方に行くのだから比内地鶏も食べたい、と、きりたんぽ鍋のある比内地鶏のお店に行ったら、比内地鶏の美味しさにびびりました。
しかもいぶりがっこ付き。
我ながらいいお店を見つけたものが。

稲庭うどん

独特の手延べ製法で作られた干しうどんです。細めの麺はゆで上がりが早く、なめらかな舌触りとツルツルとした喉越しが特徴です。

1665年に、稲庭吉左ヱ門がその独特な製法を確立したといわれています。

せっかくなので稲庭で稲庭うどん。

佐藤養助 総本店(湯沢市稲町)

山形

未)いも煮

里芋やこんにゃく、ねぎ、きのこ類、季節の野菜などを主な具材とした鍋料理。

江戸時代、京都との文化交流から入ってきた料理がルーツとされます。

山形と言えば”いも煮”のイメージだったのでぜひ食べたい、と思っていたのだけど、ご縁がなかった。
意外と食べられる店少ない?
居酒屋とかいけばあるのかな?

未)どんがら汁

 味噌ベースの汁に寒鱈(かんだら)の身、頭、はらわたを入れ、豆腐、ねぎや大根などの野菜とともに食す鍋料理。寒鱈とは、冬場に産卵のため回遊してくる脂がのり身体が大きい鱈のことを指します。

旅行が、寒鱈のシーズン(冬)と合わなかったので断念。

福島

こづゆ

 ホタテの貝柱でだしを取り、豆麩(まめふ)、にんじん、しいたけ、里芋、キクラゲ、糸こんにゃくなどを加え、薄味に味を調えたお吸い物を、会津塗りの椀で食す料理。

いわはし館(猪苗代町)

にしんの山椒漬け

 身欠にしんと山椒の葉を重ね合わせ、しょうゆと酢、お好みで隠し味に酒と砂糖を入れ、2~3週間漬けたものです。

山に囲まれた会津では、北海道で乾物に加工された身欠にしんが貴重なタンパク源でした。生魚が流通していなかった時代、日持ちする身欠にしんを先人たちの智恵により、工夫して調理され保存食として食べられてきました。

いわはし館(猪苗代町)