スペイン・ポルトガルのお菓子と南蛮菓子

カステラ、ボーロ、コンペイトウ・・・室町末期以降、ポルトガル・スペインなどから渡来し、日本の食材などに合わせて味や形を変えながらも定着したお菓子たち。
和菓子にくくられてもどこか洋菓子チックな魅力を持つ南蛮菓子。

南蛮菓子を食べてると、やっぱり気になりますよね、オリジナルのお菓子はどんなお菓子だったのか。

残念ながら、今みたいにお菓子に興味を持ってからヨーロッパに行く機会がまだないので、過去のヨーロッパ旅行で食べたお菓子の中にどんなお菓子があったのか、写真と記憶を漁ってみました。

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カステラの元祖 パン・デ・ロー

諸説あるカステラの起源説の中で最有力候補かな、ポルトガルの伝統菓子パン・デ・ロー。

生焼けカステラ、味はまんまカステラだった。
黄味感強めなのがよき♡

リスボンのパン屋、PORTUGUESにて。
パン・デ・ローとコーヒーで2€(2016/7時点)。

そして、こちらはカステラ発祥の地、長崎より。

1681(天和元)年創業の松翁軒のカステラ。
松翁軒本店にある喫茶セヴィリヤにて、五三焼セット 1000円(2018/3時点)。

カステラ店最古と言われる福砂屋(1624年創業)は、有名店過ぎてお土産でいただくこともめずらしくなく、旅先で自分で買ったことがないので写真がない。

カステラの元祖 ビスコチョ

こちらもカステラの元祖として名前があがるお菓子、ビスコチョ。

カステラというよりスポンジケーキって感じの素朴なお菓子。

スペインのビジャフランカ・デル・ビエルソのバルにて。

どこの町だったか忘れたけどスペイン北部。
多分これもビスコチョかな。

 

ポルトガルのオヴォシュ・モレシュ

アヴェイロの郷土菓子。
卵の黄身のペーストが入った最中みたいなお菓子。

黄味が濃厚で美味しかった。

適当にランチで入った食堂が美味しかったので、レジに並んでいるお菓子をついでに購入。
これまた美味しかったのよねー。

ずっと食堂だと思っていたけど、オヴォシュ・モレシュがウリのお菓子屋さんだった。
今、知った・・・

 

日本で食べたことある似ている南蛮菓子は、鶏卵素麺かな。

煮沸させた糖蜜の中に卵黄を細く流し入れて素麺状に固めたお菓子。

ポルトガルの伝統菓子フィオス・デ・オヴォス(fios de ovos)が起源。

福岡の老舗、松屋(1673年創業)の鶏卵素麺。

大阪市の老舗菓子屋、鶴屋八幡、高岡福信でも見かけた。

ポルトガルのケイジャーダ

私の中でポルトガルのお菓子と言えば、パステル・デ・ナタ(エッグタルト)なのだけど、ケイジャーダもよく見かけた。

ポルトガル版チーズタルト。

シントラでは特に名物として人気。
観光客にも人気のピリキータにて。

トラヴェセイロも名物。
中には卵の黄身のクリーム。

 

なんと、一度は廃れた南蛮菓子ケイジャーダを現代風に復活させたお店がある。

佐賀市の鶴屋(1639年創業)の肥前ケシアド。

入手困難なチーズの代わりにかぼちゃを使っていたという記録があるようです。

チーズの代わりがかぼちゃで、別もんじゃん、という気がしないでもないですが、そんな時代を想いながら食べられるお菓子って貴重!

 

ポルトガルのトラヴェセイロ

卵の黄身のクリームの入った細長いパイ。

外国人観光客に一番有名なのは、シントラのピリキータのものでしょう。

こちらは、コインブラにて。

 

卵の黄身を使った南蛮菓子、鶏卵素麺以外には、長崎県平戸の郷土菓子、カスドースがある。

カステラを卵黄にくぐらせ、糖蜜の中で揚げるように浮かべて表面の卵黄を固めたお菓子。

こちは平戸市の蔦屋(1502年創業)のもの。

ポルトガルは卵の黄身を使ったお菓子が多くて、それは昔はアイロンの糊に白身をつかったり、赤ワインのタンニンの量を調整をするのに白身を使ったりで、余った黄味を活用するためではないかと言われています。

ポルトガルのパステル・デ・ナタ

ポルトガルに行ったら絶対食べるお菓子、パステル・デ・ナタ。
こちらは南蛮菓子としてではなく、結構最近になってマカオ経由でエッグタルトとしてやってきた。
マカオはポルトガルの植民地だったからね。
1999年頃には日本でもブームになってた。

アンドリューのエッグタルト、焼き立てが食べたくて、よく店の前で焼きあがるのウロウロ待ってたなぁ。

こちらはポルトガルでも一番の有名店、パステイス・デ・ベレン。

マジおいしい。
何個でもいける。

 

こちらはマカオのマーガレット カフェ・エ・ナタ。

 

意外にも横浜の中華街でも食べられるんだな。

紅綿のエッグタルト。

 

おまけ)ローソン・バスチーのルーツ

一時期、ローソンで爆売れした「バスチー」。

バスク風チーズケーキというのは、ルーツになっているお店がバスク地方にあるから。

サン・セバスチャンのバル「ラ・ヴィーニャ」。

サン・セバスチャンといえば美食の町。
その中でもバル巡りの楽しい旧市街地に「ラ・ヴィーニャ」はあるのよ。

 

ろき
ろき

ポルトガルはパンもウマウマなのぉ~♡