沖縄の郷土菓子 庶民編

沖縄のお菓子について、”特筆すべき”という言葉がぴったりなのが、もち米を蒸してつく餅がないこと。
餅粉を水でこねて蒸している。

日常的に家庭で作られたり、行事ごとに欠かせない宮廷ではなく、庶民の間で親しまれてきたお菓子を集めてみた。

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サーターアンダギー

砂糖の揚げ菓子。
卵、砂糖、小麦粉をこねて油で揚げた菓子。

これ、庶民菓子だったのか宮廷菓子だったのか自信がない。
中国の開口笑というお菓子が起源で、宮廷の料理人が伝えたらしいんだけど、宮廷菓子?庶民菓子?もしかして、どっちも?
ちんすこうやクンペンみたいに宮廷菓子だって明記されたものみつけられなくって。
千寿糕や闘鶏餃みたいにいかにもって感じでもないし。

タンナファクルー

溶かした黒糖に小麦粉と重曹を混ぜてこね、丸く型抜きして焼いたもの。
丸玉製菓が創始店。

なんとぅー餅/ナットゥンスー

お正月のお茶請けとして親しまれている香り高い味噌味の餅。上に落花生を四弁の花びらのように飾る。

材料は、もち粉・砂糖・赤味噌・ヒハツ(胡椒に似た香辛料)・月桃 など。

ぜんざい

琉冰(恩納村) 黒糖ミルクぜんざい

沖縄のぜんざいは、冷やすか、かき氷を盛って食べる。
小豆ではなく金時豆を用いるのは、戦後の米軍放出で多く出回ったから。

マルヒサてんぷら(北谷町)

あまがし

押し麦と金時豆を茹で、アク抜きした黒砂糖シロップで味付けしたもの。

旧暦5月4日の「ユッカヌヒー」で出される祝い料理。

中国の八寶粥や緑豆湯とほぼ同じで、大陸あるいは台湾から伝わったと考えられる。

サングァチグァーシ(三月菓子)

サーターアンダーギーと同じ材料で、長方形に成形した表面に2本の切れ目を入れる。

旧暦の3月3日の桃の節句のときに作る菓子。

マルヒサてんぷら(北谷町)

ポーポー

花ぐすく香幸堂 白:ポーポー 黒:ちんぴん

沖縄版黒糖クレープ。
小麦粉を水で溶いて薄く焼き、「アンダンスー」と呼ばれる味噌餡を巻き包む。

旧暦5月4日に、子供の成長を願って作られたお菓子だったが、今では、駄菓子感覚で食べられている。

ハーガー

月の形のビスケット。

巻きがん

外間製菓(那覇市)

羊羹をスポンジで挟んだ渦巻きロール。

ンムクジアンダーギー

いもくず(さつま芋の澱粉)と蒸したサツマイモを練って、油で揚げた料理。
北海道の郷土料理「いももち」のサツマイモバージョン。

ふちゃぎ(吹上餅)

餅粉に水を加え、こねて蒸したものに、塩茹でした小豆をまぶしつけたものである。

アガラサー

黒糖蒸しパン

トーナチン

トーナチン(タカキビ粉)を練り込んだ餅

露草

ふくさ?

 

定番の行事菓子

白かるかん・赤かるかん

薩摩の国からでんらいしたのでしょうか。
祝い菓子として赤いかるかんがあるのが沖縄ならでは。

レモンケーキ・マドレーヌ

お供えもののお菓子の定番。

なぜ沖縄ではこんなにも人気なんでしょう?
行事が多くて、都合の良いお菓子だから?

くんぺん

王朝時代の高級菓子

那覇三大まんじゅう

那覇で100年を超えて愛され続けているお饅頭。

儀保まんじゅう

小豆餡の入った饅頭。のーまんじゅう。

まんじゅうに印された「の」という字は“熨斗紙(のし紙)”を意味する。
幸せを分け与える意味を込めてお祝いの席で配る習慣がある。

店名 ぎぼまんじゅう
住所 沖縄県那覇市首里久場川町2-109
創業 100年以上

 

天妃前饅頭(てんぴぬめーまんじゅう)

はったい粉と黒糖を使った餡を小麦粉生地の皮で包んだ饅頭。
かつては、那覇市久米にあった天妃宮の市場で販売されていた。

旅行中、県内で唯一の専門店「ペーちん屋」に行ったのだけど、定休日でもないのにお休みで、食べ損ねてしまったのが悔やまれる。

店名 ぺーちん屋
住所 沖縄県那覇市泉崎2-10-14
創業 100年近い

dav

山城まんじゅう(やまぐすくまんじゅう)

小麦粉と水だけを使った生地で、あずき、砂糖、水飴で作った餡を包み、平らに伸ばして月桃の葉を敷いて蒸す。

店名 山城まんじゅう
住所 沖縄県那覇市首里真和志町1丁目51番地
創業 120年