伝統あるお菓子から庶民的な郷土菓子、南国らしい冷たいスイーツやトロピカルフルーツなど、沖縄のお菓子は魅力満載。
今回、行事で食べられているお菓子を見てみようと思ったら、多くてびっくりしました。
旅行に行った時、その時しか食べられないお菓子に出会えたら嬉しいなと思います。
旧暦一月
正月 旧暦一月一日
イナムドゥチ、中身汁、ソーキ汁といった汁物を食す習慣がある。
ナントゥもち
旧正月に食べるお祝い菓子。
赤みそ・ショウガ・こしょう等が入る。
コーグヮーシ
鯛をモチーフにした落雁に似た砂糖菓子。
仏壇にお供えした後、家族そろってご馳走と一緒に食べる。
ハチウクシー(仕事始め)旧暦1月2~3日
1年の豊作や豊漁・安全祈願などをする仕事始めの行事。
赤い饅頭・かるかん
ヒヌカンウンケー(火の神迎え)(旧暦1月4日)
ヒヌカン(火の神)が地上に降りてくるので、お迎えして新年の健康や繁栄をお願いする。
ウチャヌク
白いお餅。
3段重ねに3列にして供える。
残った小さい1個は取り換え用。
トゥシピー(旧正月最初の干支日)
自分の生まれた年の干支と同じ年にお祝いをする。
紅白饅頭やかるかんなど。
16日(ジュウルクニチ/後生のお正月)
グソー(あの世)の正月。
まんじゅうなど
ミーサ(新仏・1年以内に亡くなった人)のあった家庭では「白かるかん」や「白いもち」など白系のお菓子をお供えする。
旧暦二月
ヤシチウガン(屋敷の御願)(旧暦2月吉日)
旧暦の2月と8月の吉日には、その屋敷に住んでいる神々にお供え物をし、家族の繁栄や家内安全を御願(ウガン)する。
ウヌチャク
ニングヮチウマチー 2月稲穂祭り(旧暦2月15日)
稲の豊作を祈願する神事ウマチー(お祭り)。
旧暦の2月,3月,5月,6月の15日に行われる。
赤いお菓子・クンペン
お彼岸(先祖供養)
定番のお供え菓子:かるかん・レモンケーキ・蒸しまんじゅう・マドレーヌ・コンペンなど
旧暦三月
浜下り (旧暦三月三日)
最近では、家族で潮干狩りや浜辺でピクニックに出かけたりする行事になっているが、もともとは女性が海に出かけて「身を清める」、「禊」を行い、神に祈りをささげる行事。
サングヮチグヮーシ(三月菓子)
フーチムチ(よもぎ餅)
サングヮチウマチー 3月稲穂祭り(旧暦3月15日)
稲の豊作を祈願する神事ウマチー(お祭り)。
旧暦の2月,3月,5月,6月の15日に行われる。
赤いお菓子・クンペン
清明祭(シーミー) 四月ごろ
「二十四節気」の中の第五節気(五番目の節気)
家族や門中が墓前に集まり、盛大に先祖供養をする。
定番のお供え菓子:かるかん・レモンケーキ・蒸しまんじゅう・マドレーヌ・コンペンなど
旧暦四月
旧暦五月
ユッカヌヒー(四日の日) 旧暦五月四日
旧暦のこどもの日。また、各地の漁村や港町では豊漁祈願のハーリーが盛大に催される。
ボーボーやチンピン
五月五日 新暦行事
本土から伝わった端午の節句。
あまがし
菖蒲は古くから蓮とともに、疫病や毒気を払い、万病を避ける薬草と信じられ、あまがしに勝負の葉を添えて食す。
グングヮチウマチー 5月稲穂祭り(旧暦5月15日)
稲の豊作を祈願する神事ウマチー(お祭り)。
旧暦の2月,3月,5月,6月の15日に行われる。
赤いお菓子・クンペン
旧暦六月
ルググヮチウマチー 6月稲穂祭り(旧暦6月15日)
稲の豊作を祈願する神事ウマチー(お祭り)。
旧暦の2月,3月,5月,6月の15日に行われる。
赤いお菓子・クンペン
旧暦七月
旧盆 旧暦七月十三日~十五日
旧暦七月十三日のウンケー(精霊迎え)から始まって、ウークイ(精霊送り)に終わるまでの三日間。十三日の夕方は、ウンケージューシー(ショウガジューシー)がつきもの。
定番のお供え菓子:かるかん・レモンケーキ・蒸しまんじゅう・マドレーヌ・コンペンなど
旧暦八月
十五夜 旧暦八月十五日
中秋の名月
ふちゃぎ
小豆をまぶした餅を仏壇や火の神に供える習慣がある。
旧暦九月
カジマヤー(風車祝い)旧暦9月7日
97歳の長寿の方々を祝う。
「カジマヤー」とは風車の意味で、この年になると童心に還るとされ、主役の方達には風車を持たせてお祝いする。
祝まんじゅう、赤かるかんなど
旧暦十月
旧暦十一月
ウンネーウイミ(芋折目)旧暦11月13日頃・吉日
芋の豊作を感謝し、来年の豊作を祈願する行事で、主に沖縄本島・北部で行われる。
各家庭で、芋煮(ウムニー)を作って仏壇や火之神にお供えする。
芋菓子
旧暦十二月
ムーチー(鬼餅) 旧暦十二月八日
家族の無病息災、特に子ども健康を祈り、ムーチー(鬼餅)を作る。
鬼餅
サンニン(月桃)やクバ(ビロウ)の葉に包み込んで蒸した香りのよい餅。
ウガンブトゥチ(御願解き)旧暦12月24日
旧暦1月4日に天上界から地上へと降り立ったヒヌカンが、再び天へ帰る。
ウヌチャク
御願(うがん)
土着の信仰における祈り。
信仰対象は、先祖(うやふぁーふじ)。
ムイグァーシ(盛り菓子)
御願で供えるお菓子。
左右に一対の二膳が基本とし、一膳には奇数品目の七種類を盛る。
=基本の七種=
マキガン(巻がん)
餡子を巻いたカステラ。
内臓を意味する。
桃菓子
桃の形をしたお菓子。
乳房を意味をする。
ボタンコー(牡丹粉)/コーガーシ
牡丹の柄の落雁。
道しるべを意味する。
こんぺん
琉球王朝時代の高級菓子。
「御先祖様に最高のお供え」を意味する。
クシチグァーシ
先端が波状になっている、板状の落雁。
胴体を意味する。
シルマンジュー(白饅頭)
頭を意味する。
花ぼーる
骨盤を意味する。
=ムイグァーシと共に備えるお菓子=
ハーガー
丸い「ミーフガーグァーシ」と輪っか状の「ヒーグァーシ」を小皿にそれぞれ七個ずつ、一対の二皿を盛りつける。
ダーグ(団子)
丸い団子を七個ずつ二皿を用意する。
結納盛り菓子
サーターアンダギー
黄金(クガニ)魂(ムドシ)とも呼ばれ、女性お腹の部分をを意味する。
カタハランブー
女性の「黄金腹」に対して、男性の「白銀(ナ ンジャ)」を意味する。
松風(マチカジ)
二人の縁を結ぶという意味で、“結び切り”のかたちをしている。
「末永くいつまでも 仲良く幸福に暮らす」を意味する。
御三味(ウサンミ)と餅重(ムチジュウ)
旧盆や清明祭、お彼岸などの行事や法事に欠かせない代表的な料理。
中国から伝わった神仏へのお供えで、「天・地・海」の食材を使った料理が正方形の重箱に詰められる。
餅重(ムチジュウ)は、ウサンミと対で用意する。法事には白餅を使うが、清明祭や正月、お彼岸など、行事の種類によっては、きなこ餅やよもぎ餅を入れる家庭も多い。
奇数は縁起がいいとされ、餅の数は9個か15個が基本。