仏事とお菓子

旅行で葬式饅頭を追いかけることはないと思うのだけど、北海道の中華まんじゅうは葬式饅頭というのを聞いて、そういえば愛媛の道の駅で買った唐草饅頭も葬式饅頭だったなぁ、と思い出す。
各地域の葬式饅頭、仏事に使われるお菓子が気になったので調べてみた。

北海道

中華まんじゅう

中花種生地を丸く焼いてこし餡を挟んだもの。

千秋庵総本家(函館)

 

千秋庵総本家(函館)

桟餅

函館界隈

主に葬儀や法事の時、ご先祖様が彼岸へと渡ることが出来るように、桟橋を模した桟餅を供える。

 

岩手

麦饅頭

ヒバの焼印を入れた、仏事には欠かせない小麦粉饅頭。

関東地方

春日野饅頭/春日饅頭/忍ぶ饅頭/ひば饅頭

表面にひのきの葉模様の焼き印をつけた小判形の葬式饅頭。
葬儀や法要の返礼などに用いる供養菓子。

東北地方や甲信越地方でも用いられ、青森では直径30cm位或いはそれ以上の大きな饅頭を使用することもある。

緑白饅頭/青白饅頭

抹茶でできた緑色の皮で餡を包んだ饅頭と、白い皮で包んだ饅頭のセット。葬式饅頭。

静岡

平パン/お平パン/堅パン/サブレ/葬式パン

浜松を中心とした遠州地方。
小麦粉と卵と砂糖の素朴なお菓子。
ゼリー菓子(お坪)とセットで配られることが多いよう。

関西地方

黄白饅頭

山芋を練りこんだ皮で、こしあんを包んだお菓子。
黄色と白の2種セット。

おぼろ饅頭

饅頭を蒸した後、表面の薄皮を剥がしおぼろ状に仕上げる。中身はこしあん。

 

大阪

傘餅/笠餅

真言宗や曹洞宗・天台宗などの風習。
法要で使われるお餅。
丸い小餅49個を7個円形に並べたものを7段重ね、その上に丸いのし餅をのる。

山陰地方

葬式パン

島根でご当地パンのバラパンを求めてなんぽうパンへ。
看板の「法事用パン承ります」が気になる。
「法事用パン」?!

岡山の一部地域、鳥取、島根などの山陰地方。
以前は餡入り餅を配っていたが、準備が大変なので「菓子パン」が配られるようになる。初めはアンパンが主だったが、今では菓子パンなら何でもいらしい。

四国

唐草饅頭

愛媛、徳島

松月堂(八幡市)

葬式饅頭。

青貝

徳島

源治香や蓮、菊の焼印が押されたこし餡入り羽二重餅。
白、赤、黄の3色。
冠婚葬祭の贈り物を入れた物が、青貝模様だったのが名前の由来。

 

三段菊まんじゅう(お鏡さん両前)

香川

菊の花びらを表した、こし餡入り小麦まんじゅう。法要で両前に飾られる。

 

沖縄

ダーグ

もち粉で作ったシンプルなお餅。
一皿に七個(地域によっては六個の場合もある)、一対が基本。
法事で供えられる。

フニムチ

四十九日のお供え物。
49個の白餅を盛り付けたお皿。
46個の団子、頭に当たる大きな丸い形を1個、少し細長い形を2個。
人は四十九の骨で成り立っているとされ、人の骨を表して作られる。

紅白饅頭

90才を超えて亡くなった方のお葬式に限り紅白の饅頭が配られる。
天寿を全うした、長寿にあやかる、という意味がある。

アガラサー

沖縄の黒糖蒸しパン。法事料理