大分県中津市は、知る人ぞ知るお菓子の町。
キリシタン大名が統治していた地で、南蛮菓子や中国伝来料理が由来の菓子、キリシタン縁の菓子、ひいては軍師・黒田官兵衛の家臣の作った菓子。また、自然豊かな耶馬渓で採れたもので作った菓子。
なんとまぁ多種多様にお菓子が充実した、ここもまた、城下町なのです。
中津のお菓子
南蛮菓子 丸ぼうろ
佐賀の影に隠れてしまって、あまり知られてないようだけれど、丸ぼうろは中津の名物でもあります。
丸ぼうろを置いてる和菓子屋さんは多く、土産物コーナーには数店の丸ぼうろが並びます。
江戸時代後期、中津藩主がカステラを食べたらあまりにも美味しかったので、作るように命じ、試行錯誤でできたのがこれら丸ぼうろらしいです。
左から
菓子処 徳永 2枚入り 130円
武蔵屋総本店 2枚入り 125円
菓子舗 丸円堂 1枚入り 90円
100円超えて、あら中津の丸ぼうろは佐賀に比べてちょっとお高め?と思ったら、2枚入ってました。
1枚ずつ剥いで食べるか、2枚重ねて食べるか、非常に悩ましいところです。
どっちも美味しい。
しっとりやわらかめのものから、ちょっと固めで端のほうがサクッとしたものなど。
自分好みのものを見つけるのも、お菓子巡りの楽しいところです。
道の駅なんかで簡単にまとめて買えるのですが、なぜか本店探していってしまいます。
だから、いつも観光がおろそかになる。
中津銘菓 ビスマン
ビスマン本舗殿畑双葉堂
ビスマン 129円(2018年3月)
大分のレトロ可愛い土産菓子、ビスマン。
柔らかいビスケット生地で黄味餡を包んで焼き上げたもの。
でぶっちょビスケットに、ビスマンと大きく名前かかれたストレートなルックスがかわいいのです。
ビスケット饅頭の略でビスマン、そのまんまやん。
江戸時代、宣教師のために神学校を作ったら、そのお礼にとビスケットを藩主に献上したというエピソードに由来。
ビスマンの発売は、昭和31年(1956年)。
殿畑双葉堂は、明治22年(1889年)創業の中津を代表する老舗菓子屋です。
黒田官兵衛の家臣末裔の菓子 ういろう饅頭
栗山堂は、黒田官兵衛の家臣、栗山善助の末裔の店、創業300年の老舗です。
黒田二十四騎の一人、栗山利安の子孫が、中津に残り博多の寺院で外郎の製法を教わったのが始まりだそう。
かわいらしい菊型のういろう饅頭は生姜風味。
茶色の外郎は黒糖で色づけしてあり、こし餡が入ってます。
ういろう饅頭 60円+税(2018年3月)
外郎本舗栗山堂
中津の初代藩主黒田官兵衛はキリスト教に入信した、キリシタン大名。黒田家は茶の湯をたしなむ家で、官兵衛は茶人としても有名らしい。
中津の郷土菓子 けんちん
200年前から伝わる、キクラゲの入った珍しい郷土菓子。
くらげ、栗、福白金時等に本葛を加え、せいろで蒸し上げたもの。
由来は中国伝承の巻蒸卓袱料理。江戸時代後期に医者兼書家の田中信平が長崎より中津に持ち帰り、創意を加え広まりました。
現在作っているところは少ないようです。
殿畑双葉堂
1本900円(2018年3月)
味は、、、好き嫌いわかれるかな。
決してまずくはないけど、戸惑う。
食感がおもしろい。
「けんちん」と名のつく料理や菓子は各地にあるようで、「けんちん」巡りの旅も面白いかもしれません。
中津の郷土菓子 柿巻
中津、耶馬渓地域の江戸時代から続く名物、柿巻。
昔は渋柿を重ねて藁で巻き、天井につるして保存していました。
戦後甘いお菓子が人々の口に入りにくかった時、なんとか甘いものをと作り始めたそうです。
お店には柿を使ったお菓子がたくさん並ぶ。
スライスした切り口がバラの花のようで美しい。
干した柿のぎゅっと濃縮された懐かしい甘さが口の中に広がります。
渓月堂 本店
柿巻 1200円(2018年3月)
中津城
別名 | 中津川城、扇城、小犬丸城、丸山城 |
住所 | 大分県中津市二ノ丁1273-2 |
築城主 | 黒田孝高(如水)が築城し、細川忠興が完成させた |
主な城主 | 黒田家、細川家、小笠原家、奥平家 |
建築方法 | 城郭構造:梯郭式平城 堀には海水が引き込まれている水城(海城) 天守:不明 模擬天守 |
歴史 | 1588年(天正16年) 築城年 1870年(明治3年) 中津藩士福沢諭吉の進言により御殿以外の建造物を破却 1871年(明治4)廃藩置県により廃城 1964年(昭和39年) 模擬天守が建造 |
城下町 | 扇状の旧城下町には、今でも築城した黒田官兵衛にちなんだ「姫路町」や「京町」などの町名が残る |
続日本100名城(191番)に選定。
今治城・高松城と並ぶ日本三大水城の一つ。
模擬天守は、現在、奥平家歴史資料館。
奥平家の貴重な資料や家宝が展示されている。
城の石垣は築城当時のものが残っている。
中津グルメ
中津のご当地グルメ、「中津からあげ」
中津市内には数多くのからあげ専門店が散在しており、からあげの「聖地」とされている。
醤油にショウガ、ニンニクなどの薬味を加えたタレに漬けた鶏肉を使用するものが多い。
1970年(昭和45年)、中津市で初めてのからあげ専門店、「 もり山」「スーパー細川」がオープン。
株式会社ニチレイフーズが2020年に行った鶏のから揚げについての調査
から揚げ1ヵ月当たり喫食個数ランキング
1位 大分県 56.5個 2位 千葉県 52個 3位 北海道 51.8個